ますます目が離せない「ゲーミング業界」

ゲーム業界は今や、世界的にみても、非常に大きな業界です。数十億ドル規模の業界であり、現在でもなお急速に拡大しています。

任天堂やソニーといった大企業は、家庭用ゲーム機からニンテンドー3DSのような携帯型ゲーム機に注力し始めており、サイバーエージェントやDeNAのモバゲーのような、モバイルゲームプラットフォームも近年登場しています。

2014年、日本国内ゲーム市場は9600億円という過去最高を記録しましたが、そのうち携帯ゲーム機は5800億円を占めています。

ギャンブルゲームを除けば、日本は米国に次ぐ世界第2位のゲーム市場であり、『パックマン』『スーパーマリオ』『ファイナルファンタジー』などの代表的なゲーム作品を生み出しながら、長きにわたって、ゲーム業界の最先端を走ってきました。

また、テクノロジーへのこだわりによって、目まぐるしく進化するゲームをプレイするために必要な機器が、次々と生み出されていきました。世界的には、マイクロソフトがコンピュータ業界を独占支配していますが、日本国内では任天堂やソニーのゲーム機に比べて、Xboxはまだマイナーな存在です。

ゲームビジネスは、ここ10年間のインターネットとブロードバンド接続の普及によって、さらなる活性化がみられました。インターネットのおかげで、有名ゲームを中心としたバーチャルコミュニティが形成されました。

また、アマチュアクリエイターが作品を共有する手段も生まれ、ゲームはますますオンラインで行われるようになっています。プレイヤーはたとえ地球の裏側にいても、バーチャル世界で競争したり、協力したりすることができます。

韓国では、MMORPG(大規模多人数同時参加型RPG)が爆発的な人気を博し、人気作品に至っては数百万人のプレイヤーを魅了しています。ゲーム評論家によると、今の若者にとってのゲームは、1960年代の若者にとってのロックンロールのようなものだ、とみなされています。

一方、競馬、競艇、競輪、そしてパチンコや麻雀など、すべてが賭博の対象となり得ます。また、宝くじのように、国や地方自治体が運営する人気の高いくじもあります。

しかし、橋下徹を含め、複数の政治家らがカジノを合法化しようとしては、いずれも失敗しており、インターネットカジノで遊びたい人は、イギリスなど海外のサイトを利用しなければなりません。

スポーツでギャンブルをしたい場合、競馬や競艇など、選択肢はいくつかありますが、欧米諸国のようなノミ屋はありません。もちろん、インターネットの普及により「BetinJapan.com」のようなオンラインでのギャンブルも可能になりました。

ゲーム業界はゲームセンターから始まり、ビリヤード台、ペニー・ドロップ、スロットマシンなどの競合がいました。最初のコイン式コンピューターアーケードゲームは、1970年代半ばに発売されましたが、1971年に登場した『ポン』が第一号でした。

こうしてゲームは、1980年代までに大きな社会現象となり、多くの人達が『スペースインベーダー』(1978年)、『パックマン』(1980年)、『ドンキーコング』(1981年)といったアーケードの名作ゲームで腕を磨きました。

1980年代半ばには、欧米のゲームセンターは影を潜め、1983年には「テレビゲーム崩壊」とまで言われていました。しかし1990年代初めに、『ストリートファイター』のような2人対戦型の格闘ゲームが成功したことで、再び脚光を浴びることに。

ところが、ゲームの暴力性が悪影響をもたらすという理由から、今度は非難を浴びることになったのです。この時期、スクウェアとエニックス(2003年に合併してスクウェア・エニックスとなった)から、いくつかのゲーム作品が発売され、『ファイナルファンタジー』『ドラゴンクエスト』『トゥームレイダー』などの大規模なシリーズが誕生しました。